こんにちは、医療事務兼登録販売者のサトヨと申します。
こちらの記事では、登録販売者試験対策の第3章にあたる『強心薬』『高コレステロール改善薬』について解説しております。
私は独学で登録販売者試験に合格いたしまして、テキスト4冊とYouTubeを使って学習しました。
大事なポイントを押さえ、スクロール形式で、みなさまの学習がはかどるよう記事をまとめましたので、宜しかったら活用していただけると幸いです。
心臓は通常、自律神経系によって無意識のうちに調節されています。疲労やストレスによって、心臓の働きが乱れてしまうと、何となくどきどきしてきてくる(動悸)を感じたり、息切れを起こして、息苦しさを感じることが起きてしまいます。一般用医薬品では、軽度による心臓の働きの紛れを改善します。重要な疾患が紛れていることもあるため、強心薬の成分・働きをしっかり学び、適切に使用・扱うことが出来るよう学んでいきましょう。
それでは解説に入らせていただきます。
【登録販売者】強心薬とは動悸や息切れなどの症状を改善するお薬
- 疲労などによる心臓の働きの乱れを整えて、動悸や息切れなどの症状を改善するお薬です。
- 一般用医薬品では、生薬成分が用いれられています。
- 心筋に作用して、収縮力を高めるとされる成分が主に配合されています。
- 動悸とは?
-
心臓の働きが低下すると、体に十分な血液を送り出せなくなります。脈拍数を増やすことで、その不足を補おうとして動悸が起こります。
- 息切れとは?
-
心臓の働きが低下すると、体の各部への酸素供給が低下します。呼吸運動によって、空気の量を増やすことで酸素を補おうとするため、息切れが起こります。
【登録販売者】強心薬 市販薬を参考にした成分表
実際、市販薬にはどのようにお薬が配合されているのか見てみましょう!
注:あくまでも、どのような作用の成分が入っているのかご参考にして下さい。商品名(例:バファリンA・バファリンライトなど)によって、配合されている成分・成分量は変わります。
【救心】
生薬名 | 成分量 |
センソ | − |
ゴオウ | − |
ロクジョウ末 | − |
ニンジン | − |
レイヨウカク末 | − |
シンジュ | − |
リュウノウ | − |
【六神丸】
生薬名 | 成分量 |
ゴオウ | − |
レイヨウカク末 | − |
センソ | − |
牛胆 | − |
サフラン | − |
ジンコウ末 | − |
ロクジョウ末 | − |
リュウノウ | − |
ニンジン末 | − |
全部生薬です!
強心薬とは、まさに自然の力で出来ているお薬ですね。
【登録販売者】強心薬の成分
登録販売者:強心成分
- 強心成分は、心筋に直接刺激を与え、収縮力を高めます。
生薬名 | 何科 | 特徴 |
---|---|---|
センソ | ヒキガエル科 | ・噛み砕くと舌が麻痺することがあるため、噛まずに服用する ・有効域が狭い →1日5mgを超えて含有する医薬品は劇薬に指定 |
ゴオウ(牛黄) | ウシ科 | 興奮を鎮め、血液の循環も促す |
ジャコウ(麝香) | シカ科 | ・雄の麝香(じゃこう)腺分泌物 ・呼吸機能を高める |
ロクジョウ(鹿茸) | シカ科 | ・雄の幼角 ・血行促進の作用あり |
生薬の特徴について、よく試験に問われます!センソの飲み方、ジャコウとロクジョウの違いをしっかり覚えてくださいね。
登録販売者:強心成分以外の配合成分
- 強心成分以外の成分には、鎮痛・強壮などを目的としたとする生薬成分も配合されています。
生薬名 | 特徴 |
---|---|
リュウノウ(竜脳) | 中枢神経系の刺激作用による気つけの効果が期待される |
シンジュ(真珠) | 鎮静作用を期待して用いられる |
心臓の働きの低下による一時的なめまい・立ちくらみに対して、意識をはっきりされたり、活力を回復させる効果
登録販売者:強心薬に使われる漢方
『苓桂朮甘湯』(りょうけいじゅつかんとう) ※カンゾウを含む
・体力中等度以下
・強心作用が期待される生薬は入っていない
・主に尿量を増加させて、心臓に戻る血液の量を減らし、心臓の負担を減らす
覚える漢方は一つです✨
【登録販売者】強心薬の注意事項
強心薬は一般的に、5〜6日間使用しても改善が見られない場合は、他の要因が考えられます。
また、意識が薄れる・脈が十分に触れない・胸の痛み・冷や汗を伴う場合は、早急に医療機関を受診した方が良いです。
【登録販売者】高コレステロール改善薬とは
- 血中コレステロール異常の改善
- 血中コレステロール異常に伴う末梢血行障害(手足の冷え・しびれ)の緩和
ウエストを細くしたりと痩身効果を目的とする医薬品ではありません。
コレステロール異常の改善は、生活習慣の改善が重要です。
(お薬はあくまでも補助をして使用することになっています)
- コレステロールとは?
-
細胞の構成成分です。コレステロールの産生・代謝は主に肝臓で行われます。水に溶けにくいため、血液中では血漿タンパク質となっています。
登録販売者:リポタンパク質
コレステロールは水に溶けにくいため、血液中ではリポタンパク質となって存在しています。リポタンパク質は2種類に分けられ、それぞれ役割が異なります。
〈リポタンパク質の種類〉
種類 | 働き |
---|---|
LDL (低密度リポタンパク質) | コレステロールを肝臓から末梢組織へ運ぶ |
HDL (高密度リポタンパク質) | 抹消のコレステロールを取り込んで肝臓へ運ぶ |
血液中のLDLが多く、HDLが少ない(血中コレステロール異常)と、コレステロールが末梢組織に蓄積してしまい、心臓病・肥満・動脈硬化症のリスクが高くなります。
〈医療機関で測定する検査値〉
・LDL :140mg/dL以上
・HDL :40mg/dL未満
・中性脂肪:150mg/dL以上
測定する検査値について、数値を入れて替えて問題に出題されることがあります。3つの基準値、間違わずに覚えておきましょう!
【登録販売者】高コレステロール改善薬 市販薬を参考にした成分表
注:あくまでも、どのような作用の成分が入っているのかご参考にして下さい。商品名(例:バファリンA・バファリンライトなど)によって、配合されている成分・成分量は変わります。
【コレストン】
成分名 | 成分量 |
パンテチン | − |
大豆油不けん化物 | − |
酢酸d-α-トコフェロール | − |
【登録販売者】高コレステロール改善薬の成分
登録販売者:高コレステロール改善成分
成分名 | 働き |
---|---|
大豆油不けん化物(ソイステロール) | 腸管におけるコレステロールの吸収を抑える |
リノール酸 | コレステロールと結合して、代謝されやすいコレステロールエステルを形成し、肝臓におけるコレステロールの代謝を促す |
ポリエンホスファチジルコリン | |
パンテチン | LDLの異化排泄を促進し、HDL産生を高める作用がある ※異化排泄・・コレステロールを胆汁酸に代謝し、胆汁とともに排泄する |
働きから、どの成分のことなのか問われます。長い成分名もあり、覚えるのが大変ですが、頑張りましょう!
登録販売者:ビタミン成分
ビタミンB2とビタミンEは、脂質に関するビタミンです。
成分名 | 作用 |
---|---|
ビタミンB2(リボフラビン酪酸エステル) | ・過酸化脂質分解作用 ・尿が黄色くなることがある(中心するような副作用ではない) |
ビタミンE(トコフェロール酢酸エステル) | ・過酸化脂質の生成を抑える ・末梢血管における血行を促進する作用 |
酪酸エルテル・酢酸エステルは、はぶいて覚えても大丈夫です。
【登録販売者】高コレステロール改善薬の注意事項
生活習慣の改善を図りつつ、1〜3ヶ月服用しても検査値の改善がみられない場合は、医療機関を受診する。
【登録販売者】高コレステロール改善薬についてのまとめ
強心薬とは、生薬が主体のお薬でした。飲み方・何から作られた生薬なのかについて、よく試験で問われます。高コレステロール改善薬は、検査値の基準もしっかり覚えてください。痩身の目的で使用されるものではないので、必ず生活習慣の改善も必要です。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。本日も学習、お疲れ様でした。